今回は、2022年1月から実施されている
雇用保険の「マルチジョブホルダー制度」について解説します。
適正な労務管理のために、ぜひ参考にしてください。
マルチジョブホルダー制度の概要
マルチジョブホルダー制度とは、
複数企業に勤務する65歳以上の労働者が、
下記の条件を満たすことで、雇用保険に加入できる制度です。
・複数企業に雇用されている65歳以上の労働者
・2つの企業の労働時間を合算し、1週間の所定労働時間が20時間以上
（1つの企業の週所定労働時間は5時間以上20時間未満）
・2つの企業の雇用見込みがそれぞれ31日以上
手続きは本人が実施する
1つの企業で雇用保険が適用される場合は、
企業側が加入手続きを行いますが、
マルチジョブホルダー制度では、労働者本人が手続きを行います。
ただし、要件に該当する根拠など、
企業側での準備が必要な書類もあるため、
労働者から発行を求められた場合は、速やかな対応が必要です。
3つの企業で働いている場合
3つの企業で働いている場合は、
労働者が2つの企業を選んで申請します。
また、1つの企業を退職したとしても、
2つの企業で条件を満たす場合は、引き続き適用されます。