東京都が「カスタマー・ハラスメント防止のための各団体共通マニュアル」を公表しました。これは、各業界団体が独自にマニュアルを作成する際に取り入れるべき共通事項や作成上のポイントを示したものです。都内以外の事業者にとっても参考になる内容ですので、以下にご紹介します。
総論:マニュアル作成の基本事項
基本方針やカスハラの定義を設定し、業界特有の迷惑行為や事情を盛り込みます。アンケート調査を行うことで現状を把握し、マニュアルに反映することが効果的です。
未然防止:良好な関係づくりと体制整備
カスハラの未然防止には、顧客との良好な関係づくりが重要です。相談体制の整備、クレーム対応の初期方針の検討、教育や研修の実施が求められます。
発生時の対応:迅速な判断と対応方針の整備
カスハラの判断基準を明確にし、様々な場面に備えた対応方針を策定します。顧客対応の中止や警察との連携についても検討することが推奨されます。
発生後の対応:被害者ケアと再発防止
被害を受けた方のケアを最優先とし、組織として再発防止に取り組むことが重要です。場合によっては顧客の出入禁止を定めることも含まれます。
企業間取引:連携によるカスハラ対策
企業間でのカスハラにも注意が必要です。社員が被害者・加害者になる可能性を踏まえ、企業間での連携と適切な対応を図ります。
まとめ
このマニュアルには、上記の内容を実現するための具体的な手法や、取組状況を確認するチェックシートも掲載されています。顧客対応におけるトラブル防止と健全な職場環境づくりの一助として、ぜひ参考にしてみてください。